主にFX自動売買システムの初心者向けの内容ですが、「EAをフル稼働させたいけど、パソコンの電源を切っちゃダメなの?」と思っている方もいると思います。
パソコンの電源を切るのも駄目ですが、それ以前に、そもそもEAを動かしているMT4を閉じてしまうと、EAは止まってしまいます。
ですから、OrpheaをはじめとしたFXの自動売買システムを継続稼働させたいなら、パソコンを24時間つけっぱなしにするか、VPSを導入するしかありません。
VPSは、インターネット上にある仮想的なサーバーのことで、パソコンのように自由にソフトウェアをインストールし、24時間365日稼働し続けることができます。FXの自動売買では、MT4やMT5といった取引プラットフォームをVPS上で稼働させることで、PCの電源を切ってもEAが継続して動くというメリットがあります。
パソコンを24時間つけっぱなしにしても、それほど電気代はかからないので構わないと思います。
ですが、そもそも自宅のインターネット回線が遅いという方や、パソコンでは他に作業したいのでMT4を常時稼働させてインターネットスピードが遅くなるのを避けたいという方は、迷わずVPSを導入しましょう!
月額使用料はかかりますが、Orpheaを使えば一瞬で元は取れます。
FX自動売買でVPSを使うメリット
VPSには実際にどのようなメリットがあり、なぜ多くのトレーダーが利用しているのかを詳しく理解している人は意外と少ないかもしれません。
そこでここでは、VPSのメリットや選び方について改めて解説しておきます。
24時間安定稼働!VPSなら自動売買が止まる心配なし
FXの自動売買は、市場が開いている限り24時間稼働し続けることが重要です。しかし、自宅のパソコンを使ってEAを動かし続けると、突然のシャットダウンや更新プログラムの影響で取引が中断するリスクがあります。また、長時間稼働させるとパソコンの負担も大きくなります。
その点、VPSを利用すれば、サーバー上でEAを動かせるため、自宅のパソコンを稼働させ続ける必要がありません。
要するに常に安定した環境でEAを運用できるため、取引が止まる心配がなく、安心して自動売買を続けられます。
注文スピードの向上!通信速度が速くスリッページを減らせる
FXではスリッページ(注文時の価格ずれ)をできるだけ抑えることが重要です。スリッページが発生すると、意図した価格で注文が通らず、結果的に損失が大きくなることがあります。
VPSはFX業者のサーバーと近い場所に設置されていることが多く、通信速度が速く、注文の遅延(レイテンシ)が少ないという特徴があります。そのため、特にスキャルピングや高頻度取引を行うトレーダーにとっては、大きなメリットとなります。
停電やネットワーク障害のリスクを回避!安定した取引環境を確保
自宅のパソコンでEAを運用していると、停電やインターネット回線のトラブルによって取引が中断してしまうリスクがあります。特に高ロットでポジションを保有している際に接続が切れると、大きな損失につながる可能性もあるでしょう。
VPSを利用すれば、データセンター内で安定した電源供給と高速インターネット環境が確保されているため、このようなトラブルの影響を受けることはほぼありません。常に安定した環境でEAを稼働させることができ、取引のチャンスを逃さずに済みます。
自宅PCの負担を軽減!パフォーマンス向上にもつながる
EAを長時間動かし続けると、自宅のパソコンに大きな負荷がかかり、動作が重くなることがあります。これにより、他の作業に支障が出たり、最悪の場合、パソコンがクラッシュしてEAが止まる可能性もあるわけです。
VPSを活用すれば、EAの稼働をパソコンから切り離すことができ、PCのリソースを節約できるため、快適な作業環境を維持できます。また、複数のEAを同時に運用する場合も、VPSなら負荷を気にせずに済むので、より効率的なトレードが可能になります。
FX向けVPSを選ぶ際のポイント
VPSにはさまざまな種類があり、どれを選ぶかによってトレードの快適さが大きく変わります。FXの自動売買に適したVPSを選ぶ際に注目すべきポイントを紹介します。
サーバーの場所をチェック!FX業者のサーバーに近いVPSを選ぼう
VPSの設置場所によっては、取引の注文スピードに大きな違いが出ることがあります。特に海外FX業者を利用している場合は、できるだけFX業者のサーバーに近いVPSを選ぶことが重要です。
例えば、XMやExnessなどの海外FX業者を利用する場合は、ロンドンやニューヨークにサーバーを持つVPSを選ぶと、レイテンシーを抑えてスムーズな取引が可能になります。
CPU・メモリのスペックも重要!EAの数に応じて選ぶ
VPSの性能(CPUやメモリ容量)は、稼働させるEAの数に応じて選ぶ必要があります。
- EAを1~2つだけ動かす場合 → 低スペック(1GBメモリ、1コア)でもOK
- 複数のEAを同時に稼働する場合 → 高スペック(2GBメモリ以上、2コア以上)が推奨
EAの動作が重くなると取引の遅延につながるため、余裕のあるスペックを選ぶのがベストです。
価格と契約プランを比較!コストパフォーマンスを重視
VPSの月額費用は1,000円~5,000円程度が相場ですが、中にはFX業者が無料で提供しているものもあります。
- 格安VPS(1,000円~3,000円) → 低スペックだが初心者向け
- 中級向けVPS(3,000円~5,000円) → 高速で安定した稼働が可能
- 無料VPS(FX業者が提供) → 取引量の条件を満たせば無料で利用可能
無料のVPSは一定の取引量を満たす必要があるため、コストを抑えつつVPSを使いたい場合はFX業者の提供条件をチェックしてみましょう。
なお、海外には上記価格帯の格安VPSよりさらに低額、月額数百円の超格安VPSが存在します。
しかし、絶対におすすめしません!
クレジット決済をしたあと、納品がされず、ただ料金の引き落としだけされるという詐欺にあった経験があるからです。DDPSという業者なのですが、くれぐれも注意してください。
おすすめのVPSはお名前.comデスクトップクラウド
VPSも本当様々な業者のものがありますし、ある程度日本人の間に認知されているものなら個人的にはどれを使っても良いと思います。
ここでは、FXの初心者さんでも分かりやすいという点と、価格が良心的という点で、国内大手のお名前.comデスクトップクラウドを紹介しておきます。

東証プライム上場企業のGMOインターネットグループ株式会社が提供しているサービスなので安心です。
また、海外のVPSと違ってすべて日本語表記ですし、難しい設定などが不要。
私もVPSは4種類くらい契約して使ったことがありますが、結局今はお名前.comデスクトップクラウド一択です。
最初は“FX専用VPS”というので、なんとなく良さそうだと思って申込みましたが、実際使い勝手は良いです。
お名前.comデスクトップクラウドのプランはどれがいい?

お名前.comデスクトップクラウドにはプランが複数あるので、これまた初心者さんは悩むと思います。
「とりあえず良くわからないけど使ってみる」という方は、スタートアッププランで良いでしょう。
EAを複数回したいからMT4を複数台(3つ以上)使用するという方は、2GBじゃなくて3GBのスタートアッププランが良いと思います。
2GBのプランでもMT4を2つくらいまでなら問題なく稼働できるはずです。ただし、ナンピンをしまくり大量ポジションを保有するようなEAを使用する場合はパンクします。
私もこのプランです↓

お得なので年間払いしています。
※随分昔に契約したので今とはプランが違うようです。
ちなみに私のトレード環境でいうと、VPSでEA(Orphea)を稼働させ、自分のパソコンのMT4では裁量トレードをする、という感じです。
FX初心者の方は参考にして下さい。

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